店舗スタッフ教育DX -後編-(導入ツール選定の決め手と立ち上げの工夫、全社への展開)

2025-05-27

店舗スタッフ教育DX -後編-(導入ツール選定の決め手と立ち上げの工夫、全社への展開)

# 店舗スタッフ教育

# 社内ユニバーシティ

# オンボーディング

# オンデマンド学習

# 動画制作

# 本部負荷削減

# 導入コンサルティング

AirCampusを導入する事で、どのような課題を解決することが出来るのか、実際の事例を元にご紹介しています。
今回の課題は、前回に引き続き店舗スタッフ教育のDX化です。

登場人物

  • 高村 直希

    高村 直希

    株式会社サーヴィスタに中途入社したばかりの経営企画部社員。
    全社的な効率化やDX、組織・人材づくりを推進する立場。まっすぐでポジティブな人柄だが、まだ現場の課題について詳しくなく一生懸命に情報収集している。

  • 成瀬 あかり

    成瀬 あかり

    人材育成・教育サービスを提供する株式会社Aoba-BBTの部長。
    サーヴィスタ社の全国店舗の育成施策提案とLMS導入を伴走した。その名の通り、どんな課題でも明るく寄り添ってくれる。

  • 西園寺 陽子

    西園寺 陽子

    株式会社サーヴィスタに中途入社したばかりの経営企画部室長。
    会社の創業期から在籍し、サーヴィスタ社のことを知り尽くしたベテラン。営業や企画など事業部門に長くいたが、ビジネス推進と仕組みづくり・組織づくりの手腕を買われて、数年前より経営企画責任者に抜擢された同社のブレーン。

大量出店に伴う人材育成面での課題

国内一部地域でチェーン展開していた株式会社サーヴィスタは、更なる成長に向けて、日本全国展開を決めました。自社単独での店舗開発では出店スピードを上げにくいことから、各地域でフランチャイズ契約を推進して店舗拡大に踏み切りましたが、全店でのサービスの均質化は容易ではなく、スタッフ育成や定着率向上で問題が見え隠れしていました。

前編、で当時を知る外部コンサルタントの成瀬さんと一緒に振り返った経営企画部の高村さん。さらに、自分の上司であり、実際に導入を推進した西園寺さんも加えて振り返ってみました。

組織学習プラットフォームを導入した決め手

高村 直希

室長、先日成瀬さんと現場でのAirCampus活用状況についてお話したんですが、システムの導入から2年が経って、だいぶ定着してきていると感じました。

西園寺 陽子

うん、私もそう感じてるわ。
成瀬さんからも現場からもポジティブな声を聞いているし、フランチャイズの皆様が効果を実感してくれているのは嬉しいことね。

高村 直希

ちなみに、導入当時のことをもう少し知りたいと思っていまして。いくつか質問してもいいですか?

西園寺 陽子

もちろん。当時は課題も多かったし、様々な選択肢の中でAirCampusを選んだ理由にも意味があるからね。

高村 直希

他社のLMSも検討されたと思うのですが、決め手は何だったのでしょうか?

①アカウント管理の柔軟さ(多層管理の実現)

西園寺 陽子

決め手はいろいろあるけれど、主なものを2つ挙げてみると、まず大きかったのは、株式会社サーヴィスタが持つ多層的な組織構造に対応できる柔軟性。
直営店、本部、フランチャイズ本部、そして現場のスタッフ、それぞれの階層ごとに違った役割があるでしょ?
その複雑さに対して、AirCampusはアカウントや権限を細かく分けて設計設計できたの。

高村 直希

それは初めて聞きました。
それって本部の管理者だけでなく、フランチャイズの管理者も進捗を管理できるみたいなことでしょうか?
フランチャイズ側の管理者がやりたいことと、うちの本部がやりたいことは違いそうですもんね。

西園寺 陽子

そうなの。ただこの論点は、実はLMSベンダー各社に提案を依頼して、議論し始めてから私たちもはっきりと自覚したの。
AirCampusもその時点ではまだ多層管理の機能は実はなかったんだけど、フランチャイズの店舗は別々の会社が運営しているから情報漏洩にならないようセキュリティにも配慮する必要があって、迅速に追加開発してくれたのよ。

成瀬 あかり

そうなんです。
私たちが開発しているAirCampusは、“ゆるやかな一元管理”ができる仕組みを重視してきましたが、実はご提案時では要件を満たす多層管理はまだ実現できていなかったので追加開発させていただきました。
それにより、フランチャイズ・本部両方のニーズを満たす環境が作れたんです。

動画から学ぶ(脱マニュアル)

西園寺 陽子

それともうひとつ大きかったのが、動画を中心とした学習環境を最初から描けたこと。
私たちとしては、これまでの紙やPDFマニュアルでは伝わりにくかったサービスのニュアンスや接客の空気感を、動画ならもっと自然に伝えられると思ったの。

成瀬 あかり

まさにそこですよね。
若い世代は特に、文字ベースのマニュアルよりも動画のほうが吸収が早いし、復習も手軽にできますから。
うちの制作チームが撮影・編集の一部を支援して、短期間で動画を一気に立ち上げました。

高村 直希

たしかに、現場からも“動画のほうが頭に入りやすい”という声は多いです。

②動画コンテンツづくり(垂直立ち上げと更新サポート)

西園寺 陽子

講師陣も最初はカメラに慣れていなかったけど、成瀬さんたちのチームがとても丁寧にサポートしてくれて、結果的に高品質なコンテンツが揃ったのよね。
次第に現場のエキスパートがノリノリでマニュアル動画の撮影に応じてくれるようになって、撮影現場はかなり楽しかったですね。

成瀬 あかり

ありがとうございます。
私たちの役割は、単にLMSを納品するだけじゃなくて、教育設計や組織全体での活用方法まで伴走することだと思っているんです。
私たちの映像撮影はスマートフォンを使った撮影に対応しているだけでなく、専用のスタジオでプロのディレクターによる本格的な撮影にも対応可能になってるんです。

  • スタジオでの収録風景

    スタジオでの収録風景
  • 充実のサポート体制

    充実のサポート体制
高村 直希

そこまで見ていただけると安心ですね。
コンテンツって一度作って終わりじゃなくて、どんどん更新していく必要もありますし…。

学び続ける人材の発見・発掘

西園寺 陽子

ええ、その点でもAirCampusは更新しやすくて、UIも現場のスタッフが直感的に操作できるよう工夫されていた。スマホでもタブレットでも学べるのも、現場ではかなり重要だったわ。

高村 直希

今は受講履歴やテストの結果もすべてデータで可視化されていますし、成績や取り組み状況の違いが人材の特徴としても見える化されてきていますよね。

成瀬 あかり

それが、いわば“育成の見える化”ですよね。
現場任せにならず、本部としても育成の状況を把握して支援できるのが、AirCampusが目指してきたところです。

西園寺 陽子

そう。“誰が自発的に学んでいるか”が見えることで、評価にもつながるし、本人への成長支援の一環にもなる。それがリーダー候補を発見する材料にもなるのよ。

高村 直希

次世代リーダーを育てる時には、その候補者を”発見する”という観点も大切になってくるんですね。

成瀬 あかり

はい。履歴や行動の積み重ねが、自然とその人の“姿勢”を映し出しますから。そこに気づけるかどうかで、育成の幅も変わってきます。

次の経営者やリーダーが育つ基盤へ

西園寺 陽子

その通りですね。
たとえば、リーダーに必要なのは“学び続ける姿勢”だから、受講を“指導されてやるもの”ではなく、“自らやりたいと思わせる仕掛け”が重要になる。
AirCampusでは、成瀬さんたち、Aoba-BBTでこれまで作り続けてきた経営者育成やリーダー育成に関するコンテンツも提供してくれると言うから、今度そのテーマも検討してみるといいわ。全部うちでコンテンツを作る必要はないから、いいものは組み合わせればいいのよ。

高村 直希

そうなんですね!
今度、具体的なアップデートについて打ち合わせ時間を設けているので、そこで是非お願いします。色々な店舗の次を担う人材が集って、うちのサービスに関する学びだけでなく、ビジネスパーソンとしても成長できる環境を整えていきたいです!

西園寺 陽子

素晴らしい。
うまくハマれば現場が自走し始めるし、多くの人材が育つ会社だという評価は、さらに優秀な人材を採用する上で極めて重要だと思うわ。そのとき初めて、組織学習プラットフォーム(LMS)は“戦略的な人材育成ツール”を超えて“戦略的な経営ツール”になるのよ。

成瀬 あかり

また今後も、みなさんとともに現場の方々と対話しながら、育成の仕組みを一緒に進化させていきましょう。

課題解決のために実行した施策

【組織学習プラットフォーム:AirCampusの導入】

直営店・フランチャイズを含む全店のスタッフ教育のプラットフォームを導入するにあたり、多層で管理ができるAirCampusを採用。スタッフに提供する動画コンテンツを揃えるにあたり、制作面でも支援してもらいました。この学習の仕組みを拡張し、店舗にとどまらず全社員の育成、次世代リーダーの育成ツールとして刷新を続けています。

まとめ

  • 「受講者と管理者」という二区分ではなく、本部と店舗、さらに直営店とフランチャイズ店などの多層で学習管理ができる
  • 顧客のニーズに沿って、柔軟な機能開発にも対応
  • 全てのマニュアルを動画に置き換えることで、学びやすく復習もしやすい
  • 店舗サービスに必要な動画コンテンツを一気に制作するための万全なサポートを提供
  • 学習しやすく着実に理解を深められるコース設計や、組織導入についてのアドバイスも得られる
  • つくった動画コンテンツの更新・メンテナンスもしやすい
  • 学習データや受講者間の関わりから、主体的に学んで周囲を引っ張る人材がわかる
  • Aoba-BBTが制作してきた経営やリーダーシップに関する動画コンテンツを併用することも可能

経営者候補の育成に悩んでいる企業の皆さん、ぜひハイブリッド型の研修を検討してみてください!

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